リバーサイドハイツ102

既存の規範や価値観n(ry

MANGA SICK

<青年マンガ>

運命を感じあいたい 恋人のふかす煙草がいとしくなるまで

助けて、なんて成人式に捨てちまえ 誰のせいにもしない泥沼

僕らは特別が大好き たったひとりでこの星にやってきたんだ

きのうもきょうも同じ空 わたしに見せたかったのはこんな青なの?

ネクタイをほどきすぎたね もはやただの男でしかない頸(くび)でしかない

※()はふりがな


<少女マンガ>

前髪のあぶらっぽさを受け入れろ 学校帰りに 朝帰りに

うらがえして洗ってください うらがわはノスタルジーが繁殖しやすい

「おぼえてる? ジャングルジムのてっぺんできみとわたしは結婚したよね?」

あなたの森の小人でいいよ ぼくはあなたの絵本になりたい

コンパスをきみがくるくる回すからどっちが未来かわからないじゃん

 

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2014年5月の短歌

原宿ガール八景

   原宿ガール八景

昼間から運命線に刃を立てて新たな未来切り開くごっこ

つけまつける 愛を乗せても壊れないぐらいつける 試してみる?

夢の形がモロに出ている服を着てきみはほんとに嘘がないよね

フォーレの上空も青 神様はどんな街でもとりあえず見てる

特別なわたしになれる黒くてもピンクハウスピンクハウス

生まれてくるのははじめてですか? 道徳みたいなキスをしないで

着陸の仕方を忘れた女子がいてそれをやさしく受け止めてやれ

恋と薬とロックンロールを輸血しろ原宿ガールが詩になる前に

 

かばん2013年5月号の改作の改作

NGS

     NGS

○スクールイズオーバー なんてことない ただのおんなに変わるだけだよ

○みんなよるまでまてないんだもの 夢売る少女のきらめくスマホ

○センチメンタル売りの少女ら日常的に渋谷のホテルで感電してる

○まだきみは大丈夫だよと液晶のなかで裸の仲村みう

○新しい世界の岸辺でやわらかい髪に鋏を入れてる少女

○日常に生きる少女 ジッパーを下げるタイプの脱皮をしてる

○「あたしたちみだらになるの十二時の鐘で魔法が消える代わりに」

○ハローグッバイ電話おわりの一瞬を彼女は抱いて眠るのだろう

 

 

かばん2013年4月号より。

 

 

俺ライブ

 俺ライブ

こんにちは二十五歳の自分 まだナンバーガールを聴いていますか?

今夜もひとつになっちまったね ゆっくりと奥まで入れるイグニッションキー

どこへ行ってもヴァージンロード アクセルをゆるめて眺める新しいまち

わかんないわかんないわっかんねぇよだから脱ぐとこ見せて教えて

俺ライブ 俺はここだよ 俺しかいない国道で歌うアジカン

業務中わたしワタシ私って言うたび精子の消える音がする

流されるな本当にかがやいているのは流星群よりそれ以外の星

月に行く理由は百個ぐらいある 男を二十五年もやれば

 

 

2013年7月ごろの短歌

 

かばん2013年7月号の改作

日々過ぎてく

 

落ち着いてきたけど、新しい職場はハードなところだった。

 

厳密に言うと、落ち着きつつあるだけで、落ち着いてはいなかった。

 

一心不乱にもがいていないとずぶずぶ沈んでいきそうになる。

 

溺れてるかんじ。

 

ほんとうに溺れているときって一瞬が永遠にかんじるのに、いまは日々が一瞬で過ぎさるから、ああ、水のなかにいるわけじゃないんだ、って気づく。

 

それじゃあここはどこなんだ。

 

水は水面があるけど、いまここにある面とは。

 

どこに行けば空気があるんだ。

 

わからない。

 

わからない。

 

と、考えてたらそれ以外に言葉が出てこなくなって、なんだかたのしくないなぁ。

 

ちかごろはそんな状態でした。

 

 

デリバリー(短歌)

 
¥デリバリーピザの店員ほんとうにムロツヨシ似の人が多いね-
 
¥労働は売春だってゴダールの映画にあったよなぁムロツヨシ-
 
¥ほんの少し電話番号を変えるだけで手軽に別なピザ屋を呼べる-
 
¥ベッキーがCMしてたピザ屋さん耳までチーズとろけるらしい-
 
¥紅引いてる、お化粧してる、色づいてる、パネルの中ならピザは無敵だ-
 
¥ニューヨークからケープタウンまでみんな食べたいくらいきみがだいすき!-
 
¥4種類も味見ができてお得だね  どいつもこいつもくっちまおうぜ-
 
¥きみの手でちぎられたやつが食べたい  きみの手で食べたい  きみが食べたい-
 
¥好きなものは最後にとっておく派です  残り半分たのしみましょう-
 
¥神はもうずいぶん前に死んだのにごちそうさまを言えてえらいね-
 
¥紙箱をぐしゃっと棄てて手を洗う  食べてしまえば素っ気ないもの-
 
¥「よろしければ簡単なアンケートにお答えください  わたしに価値はありましたか?」-
 
¥パーティーイズオーバー、また明日からピザを買うための売春がはじまる-
 
¥次はどんなピザにしようか何人でしようかそのパーティーに見たことのないドキドキはあるのかな現代ではまずいほうがめずらしいのにアンケートがなくならないのはなぜだろう昔見た映画みたいなファンタスティックな出会いはなにもないのにそんな未来に期待しなくちゃウリはできない-
 
 

ぼくとは

恥ずかしいので短歌で自己紹介しますね
 
 
○人間としてはずいぶんくだらないですがセロリとしてはグッドです
 
○「いまここで短歌をつくれ」と言う人がいるのはさておき短歌すきです
 
○ついにぼくも「だれかぼくをみつけて」なんていえないようなお年頃
 
○永遠を信じることと永遠がないことは並存するのです
 
○青森へ鮭のごとく遡上した  精子を出してもうすぐ死ぬよ
 
○サブカルを忘れたような顔してもぼくは会社で員ができない
 
 
 
 
気狂いピエロ空気人形ほか映画は観たらすぐわすれてしまう
 
○こんなぼくですが友達募集中青森在住以外も募集